3月某日、発達障害を(ASDとADHD)もつ長男が小学校を卒業しました。
過去の記事にも書いたように、長男は卒業式の練習に前日まで1度も参加出来ませんでした。
というのも、特性のために失敗が許されない(と本人が思っている)ような雰囲気のある発表会や式典のような場面が苦手なこと。
そして、たくさんのカメラがあることを想像して怖がっていたのです。
賛否両論あると思いますが、私の考えとしては「卒業式」そのものに拘って練習に参加することをしつこく言うことでプレッシャーが大きくなり、学校そのものに行かなくなってしまう方が良くないと思っていたので、家では「別に出なくても良いよ~」と伝えていました。
当日に式に出る事が出来なくても、友達とのやりとりや先生たちとのお別れがしっかりと出来れば良いかな~と。
先生からの電話では、全く練習に参加出来てませんがお母さんはどう思われますか?と聞かれましたが、それに対しても「出なくて良いので、小学校最後の時間を楽しませてやってください。」と言いました。先生は、どうにか参加させたい様子でしたけどね。
まぁ、そんなこんなで卒業式には出ないんだろうな~と思っていた矢先。
もう、本番の卒業式を2日後に控えた日。
長男がぼそっと
「ママは僕の卒業式見たいん?」
と聞いてきたのです。
長男の卒業式より次男の卒園式の方が先にあり、次男も特性持ち(グレーゾーン)ながら練習にもきっちりと参加し、無事に終えられた事に何か思うところがあったのかもしれません。
ちなみに次男はこういう「自分を見せる」という場面がとても好きです。
同じ兄弟、同じような特性を持っていてもこうも違うんだなぁ~と思いました。
長男のつぶやきに対して「そりゃ見たいよ。でも強制はしないよ。」と、特に感情を込めないように返しました(感情を込めてしまうと、ママのために!という気持ちが働いてしまう子なのでプレッシャーが強くなると思ったためです)。
私の返事に、返事を返す事もなく何やらポチポチとスマホを触り出したかと思うと
「俺、卒業式に出るわ!!」と
突然言い出したんです。
どうしたのか聞いてみると友達にLINEで卒業式に出るか出ないか相談すると友達たちから
「お前ならできる」
「大丈夫、俺が隣におるから」
「みんなで教えてやるから」
等々、今これを書いていても泣けてくるくらいのメッセージをもらったようでした。
本当に長男は友達に恵まれています。
翌日、卒業式前日の通しのリハーサルに参加した長男は友達のフォローもあり、無事に終える事が出来たようです。
今まで練習に参加していなかったけど、練習の様子を見て流れを覚えていたり、自分のセリフもしっかりと覚えていたりと「出たくない」と言いながらもどうにかして「出よう」と葛藤していたのかもしれません。
先生もびっくりして「どういう声掛けをしたんですか!?」と聞かれましたが、私は何もしてないので返答に困りました。「友達のおかげです。」とは答えましたけどね。
1度出来てしまえば、今度は調子に乗ってくる長男。
卒業式当日は、立派に式に参加する事が出来ました。
式後は、とても晴れやかな表情で友達と写真を撮っていました。
式に参加していなかったら、本人の負い目から皆と写真を撮ることが出来なかったように思います。
結局、大人たちが何をしても本人のやる気次第で。
まぁ、そのやる気をどう出させるかが重要で難しい部分なんでしょうけど。
でも今回の事で、自分で問題を解決していこうとする力というか思いが少しついたのかなと思いました。
6年間、本当に色んな事がありました。
学校を脱走したり、友達とのトラブルで先生に発達障害だから嘘をつくんだというような事を言われたり。
コロナ渦で、たくさん行事がなくなったり。
楽しみにしていた修学旅行にはインフルエンザで行けなかったり。
4月からは中学生です。また思いもよらないような事があると思いますが、親が出しゃばらないようにフォローして親子とも成長していけたら良いなと思いました。
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