私は日本人で、旦那は韓国人なので、国際結婚をしている。
もう、10年以上も前になるが、面倒くさい書類を何枚も書かされ、結婚手続きが終わったら日本に滞在するための資格、日本人の配偶者等の在留資格を申請しなければいけなかった。書類仕事が大の苦手な私は、そりゃあもう頭をフル回転して時に悶絶しながら作成したのだが、それはまた別に書こうと思う。
今日は、そんな手続きの時に訪れた入国管理局でのお話。
申請に必要な書類を持って入国管理局で順番を待っていた時の事。
何個かあるカウンターのところの1つで何やら揉めており、わりと静かな空間で凄い目立っている。揉めているのは50代くらいの日本人男性で、怒鳴っているわけではないが、興奮して大きな声で懇願しているような感じだった。
場所が場所だけに、プライベートな内容もあるだろうから
聞いちゃダメだ。聞かない方が良い。
と思いながらも、どうしても耳に入ってしまう。
もう、開き直って何をそんなに困っているのか自分にも関係してくる事かもしれないので少し聞いてみることにした。
すると、彼はどうやら中国に住む22歳の女の子と結婚したいらしく、その子の在留許可証を申請しに来たらしかった。その時点で、正直「ん?」と思うところはあったが、興味が出てきて揉めている理由が書類の不備等であったら、自分の書類も見直さないといけないのでちょっと注意して聞いていた。
当時、日本人の配偶者等の在留許可証は結婚相手が欧米諸国ならば比較的簡単に下りるがアジア圏の人だと認定に時間がかかるか、許可そのものが下りない事があると言われていた。在留許可目当てのための偽装結婚が未だ多い時代だったらしい。(そのため、かなり恥ずかしい内容の申請書を書かないといけなかったのだが…笑)
で、その日本人男性の主張を聞いていると
- 相手は22歳の中国人女性。中国からは出た事がない。
- 出会いはメールで知り合った中国人に紹介された。
- 4か月ほど前に知り合ったが、スカイプで顔を見ながら話した事が2回。この時は、女性側に通訳がいて話したらしい。
- あとは、メールと電話で連絡を取っていた。
- 自分は日本語しか話せない。相手も中国語しか話せなかったが、愛の力でたったの4か月で日常会話が出来るほどに日本語が話せるようになった。
- 相手の家族の事はプライベートなので知らない。
- 相手が自分に対して一目ぼれしたと言っている。
- 婚姻届はまだ提出していない。
- 月に20万ほど仕送りしている。
・・・・・これ、騙されてない?
管理局の方も、
「実際に会われた事はあるんですか?」
「どうやって仕送りしてるんですか?」
「たった4か月で日本語が喋れるようになると思いますか?」
「そもそも婚姻届が受理されていないと、申請出来ません。」
と必死に説得?されているのだが、この男性は相手の女性を信じ切っている様子。
仕送りに関しては、たまたま日本に住んでいる彼女の友達に現金で渡しているらしく、金銭のやり取りの記録さえないらしい。
第三者から見れば、あきらかに騙されているとわかるのに。
恋は盲目とは言うが、これはあまりにも酷い。管理局の方も、はっきりと言うに言えない感じで、どう伝えたら良いのか言葉を選んでいる感じ。
そうこうしているうちに、他のカウンターに呼ばれ、2か月ほどで許可が下りると思うのでお知らせのハガキが来たらまた来てください。との事であっさりと終了(結局3週間ほどで許可が下りた)。
私も騙された事や詐欺にあった事もあるので、
今でもこの男性の事をふと思い出すときがある。
今は幸せに暮らしているといいなぁ心から願う。
読んでくださりありがとうございました。
ポチっとしてくれたら嬉しいです( *´艸`)